クリスマスのお願い その1 [お話]
クリスマスが近づくと森のケーキ屋さんは大忙しの毎日になります。
ダルメシアンのお母さん「クリスマスケーキはイチゴをたっぷり使ったのにしてちょうだい」
クリームネコのお母さん「はい、イチゴのケーキですね。」
店内はクリスマスケーキを予約するお客さんやテラスでお茶するお母さんたちで賑わっています。
パティシエのお父さんは美味しいケーキを毎日朝から晩まで作っています。
そんな忙しいお父さん、お母さんの代わりに女の子は赤ちゃんの面倒を見ています。
クリームネコの赤ちゃん「お姉ちゃん、お父さんとお母さんはいつもお仕事ばかりだね。」
クリームネコのお姉さん「そうね、クリスマスの時期は忙しいわね。でもお父さんは自分の作ったケーキをみんなが楽しみしてくれるのが嬉しいって言っているのよ。」
それでも忙しく働く両親がちょっと心配の女の子でした。
クリームネコのケーキ屋さんのお隣はシルクネコのお花屋さんです。
シルクネコのお家はお母さんと女の子がお花屋さんをしていて、お父さんと男の子は養蜂業をしています。
お父さんたちはミツバチがお腹いっぱい花の蜜を吸えるようにキャンピングカーで全国の花の咲く場所を回っています。
クリームネコの女の子「こんにちは、ちょっとお話してもいいかしら。」
シルクネコの女の子「いらっしゃい、どうぞ。」
クリームネコとシルクネコの女の子は親友です。
忙しい両親を持つ二人は悩み事をいつも相談しています。
シルクネコの女の子「今の時期のケーキ屋さんは大忙しだから大変ね。」
クリームネコの女の子「そうなの。イブも過ぎればお父さんもお母さんも少しは休めると思うんだけど。」
シルクネコの女の子「そういえば、お父さんが言っていたわ。シルバニア村からずっと離れたところに私たちとは違うネコ族が住んでいる街があるんですって。
そこのサンタさんは子供だけじゃなくて頑張っている大人にもプレゼントくれるそうよ。」
クリームネコの女の子「そんなサンタさんがいたら、うちのお父さんやお母さんもステキなプレゼントをもらえるはずなのに。」
シルクネコの女の子「それじゃ、そこの街のサンタさんにお手紙を書いてみたらどうかしら。私たちとは種族が違っても同じネコ族だもの、もしかしたらプレゼントがもらえるかもしれないわ。」
クリームネコの女の子「そうね、お父さんとお母さんのためにお手紙を書いてみるわ。」
お父さんとお母さんが毎日どれだけ頑張って仕事をしているか、クリームネコの女の子は一所懸命、手紙に書きました。
それをポストに入れたところ郵便配達屋さんが来ました。
クリームネコの女の子「郵便屋さんは遠い街のネコ族のことを知っていますか?ちゃんとお手紙が届くかしら。」
クマの郵便配達屋さん「あぁ、話には聞いたことがあるよ。きっと郵便局長は詳しい住所を知っていると思うから間違いなく手紙が届くように配達するよ。」
クリームネコの女の子「よろしくお願いします。」
クリームネコは安心してイブの夜を待つことにしました。
つづく
2009-12-23 23:45
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コメント(4)
久々のあやけいワールド! 待ってました~~!!
お話の流れも、1枚1枚の写真も、本当に丁寧で大ファンです。
続きも楽しみにしています。
親思いのネコちゃんたち。無事にお手紙が届きますように♪
by のりこ (2009-12-24 07:55)
私はクリスマスのお話は挫折しました・・今年は・・サンタの写真で誤魔化す(笑)。
今日は久振りにブログ書いたよ。
by mimi (2009-12-24 10:06)
のりこさんへ
楽しんでいただけましたか?
来年もよろしくね。
by あやけい (2009-12-29 21:43)
mimiさんへ
年末で忙しいよね。
私も大掃除に終わりが見えない…。
by あやけい (2009-12-29 21:43)